経理としての仕事に慣れ、日々の業務を淡々とこなしていた頃。
ふとした瞬間に、職場の空気が少しずつ変わっていくのを感じ始めた。
その違和感は、最初は小さなものだった。
当時は私は積極的に業務をこなしていた。
だいぶ慣れてきていたころ、経営陣の異変に気づいた。
まず、会議というものが行われなくなったこと。
前任者の引き継ぎ期間中は、日時こそ決まっていないものの、
トップ同士の会議が突発的に開かれていたように思う。
ところが、私が担当してからは、それがピタリと止まってしまった。
次に、トップ同士が話し合わなくなったこと。
これも前任者がいた頃には当たり前のように行われていたが、
その姿をまったく見なくなった。
「いつ話しているんだろう?」
そう思うほど、すべてが謎に包まれていた。
もしかすると、私の知らないところで話し合っているのかもしれない――
そんなふうに考えるようになった。
この違和感は、のちに痛いほど理解することになる。
経理の視点で見えた異変【第2話】


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